<企画意図>
DVDソフトの普及や地上デジタル放送等、新たなデジタルAV環境の進化にともない、家庭でも高品質で音楽や映画などを楽しむためのシアター環境を構築したいというニーズが高まっています。
今回当社は、昨年4月の発売以来、多くのユーザーから高い評価を得ている高級AVコントロールアンプ「AX-V8000」の思想と技術を受け継ぎ、「THX
Ultra2」準拠はそのままに、価格をおさえ、入門層からマニア層まで幅広いニーズに対応する、AVコントロールアンプ「AX-V5500」を発売します。
<その他の特長>
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2chアンプと同等の音質をマルチチャンネルアンプで実現するこだわりのベーシックテクノロジー |
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7chアンプを2ch(Lチャンネル)/2ch(Rチャンネル)/3ch(センターチャンネル)の3組に分離し、それぞれの電源の整流回路から独立させるインディペンデント・パワーサプライ※5と、高音質で定評のあるパワートランジスタを使用したディスクリートアンプとの組み合わせにより高音質を実現しました。 |
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音場シミュレーション技術の粋を結集したDAP搭載 |
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東急建設(株)と当社が共同開発した音場シミュレーション技術「マルチチャンネルDAP(デジタル・アコースティック・プロセッサ)」により、リアルな音場再現を実現しました。 |
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ディスプレイ側での映像信号の切り換えを不要にする、ビデオアップコンバーター搭載 |
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コンポジット映像信号とS映像信号の相互変換(Y/C分離、混合)に加え、コンポジット信号、S 映像信号をコンポーネント信号に変換して出力するビデオアップコンバーターを搭載。コンポーネント信号接続により、ディスプレイ側で信号の種類に合わせての入力切り換えが不要です。 |
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192KHz/24bit対応PEM DDコンバーターを7.1chすべてに搭載 |
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アナログレコードの再生が可能なMM対応のフォノイコライザーを内蔵 |
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アナログプレシジョンダウンミックスコンバーター※6内蔵 |
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振動、共振、干渉を排除した、高剛性クロスフレームZ(ゼロ)シャーシー |
解説
※1. |
「THX Ultra2」規格 |
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映画館で聴く迫力のサラウンドサウンド。その品質に一定基準を設けたのがTHX社(ルーカスフィルム社)でした。「映画製作者の制作意図を忠実に再現できる音響環境」を実現する第一級の映画館だけにTHXの認定が与えられてきました。そして、その音響環境を家庭で忠実に再現できる機器への品質基準がホームTHXです。本機は数々の厳しい基準をクリアーし、ホームTHXの最高規格である「THX
Ultra2」規格の認定を受けました。 |
※2. |
2,000MIPS/250MHzの処理能力 |
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クロック周波数が250MHzの時、1秒間に20億回の演算ができる能力。(MIPS:1秒間に100万回の演算をする能力) |
※3. |
FLOPS(Floating point number Operating Per Second) |
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1秒間に実行できる浮動小数点演算の回数を表す単位。 |
※4. |
「CCコンバーター」(コンプレッション・コンペンセイティブ・コンバーター) |
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一般にデジタル信号を圧縮すると、伝送レートは下がり、方式または圧縮率により特に高域成分に欠落が生じます。また、アナログ信号をデジタル信号に変換(A/D
変換)すると、量子化歪みが発生します。この歪みを軽減するため、分解能の拡張に「量子化bit
数」を、周波数帯域の拡張に「サンプリング周波数」をそれぞれ上げる必要があります。しかし、オーバーサンプリング方式などでbit
数やサンプリング周波数を上げても信号そのものの特性は変わりません。「CCコンバーター」では、入力デジタル信号に応じて、bit拡張と周波数帯域の拡張を行うもので、大別すると「bit
拡張部」、「周波数変換部」、「帯域拡張部」から構成されます。各拡張部では入力デジタル信号から変換前のアナログ信号を想定します。このアナログ信号の想定は音楽性の見地から様々な考察を行い、圧縮音楽におけるリアリティ再現のため「リアルアルゴリズム」を考案し、「帯域拡張部」に投入。また「bit
拡張部」には圧縮音楽等の多くの高周波ノイズを含むデジタル信号に対して最適に機能する「バイサンプリング方式」を開発。これを独自のハイビット・ハイサンプリング演算処理により、デジタル信号を生成する技術です。 |
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CCコンバーター特性図 |
※5. |
「インディペンデント・パワーサプライ」 |
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従来のマルチチャンネルアンプ*では、大電流の整流回路と大容量のコンデンサーで構成される1つの主電源部から各パワートランジスタに電源供給されていました。当社独自の「インディペンデント・パワーサプライ」では、整流回路部をLch、Rch、センターchの3ブロックに分離して、パワートランジスタの直近に配置し、さらに、計14ヶのパワートランジスタに対応して独立の平滑用電解コンデンサーを配置した、独自の独立電源供給を実現しました。電源ラインの最短化を計り、各chの動作条件・クオリティの均一化、チャンネル間セパレーションの向上を図っています。
*当社例。 |
※6. |
「ダウンミックス」 |
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マルチチャンネルソースを、センタースピーカーやサブウーハーを使わずに再生する場合、その設定はDVDプレーヤー本体でもできますが、このようなデジタル領域でのダウンミックス処理の場合、デジタル加算時のオーバーレートを避けるため、スケーリング(ビットレートやサンプリング周波数を下げる)処理をする必要があり、S/Nやダイナミックレンジの劣化がありました。 |
<主な仕様>
定格出力 |
ステレオ時
(JEITA) |
フロント出力 |
225W + 225W(4 Ω、20Hz 〜 20kHz、0.09%THD)
150W + 150W(6 Ω、20Hz 〜 20kHz、0.03%THD) |
サラウンド時
(JEITA) |
フロント出力 |
225W + 225W(4 Ω、20Hz 〜 20kHz、0.09%THD)
150W + 150W (6 Ω、20Hz 〜 20kHz、0.03%THD) |
センター出力 |
150W(6 Ω、20Hz 〜 20kHz、0.03%THD) |
サラウンド出力 |
150W + 150W(6 Ω、20Hz 〜 20kHz、0.03%THD) |
サラウンドバック出力 |
150W + 150W(6 Ω、20Hz 〜 20kHz、0.03%THD) |
SN 比(音声)(JEITA) |
80dB(DVD 他)、77dB (Phono MM) |
全高調波歪 |
0.03%(6 Ω、20Hz 〜 20KHz、150W) |
オーディオ入力 |
デジタル |
7 系統(同軸× 3、光× 4) |
アナログ |
11 系統(PHONO,CD,CDR,TAPE/MD,VTR1,VTR2,VIDEO,
TV SOUND / DBS,TUNER,DVD(MULTI),EXT 7.1CH) |
ビデオ入力 |
コンポジット映像 |
5 系統(VTR1,VTR2,VIDEO,TV SOUND/DBS,DVD(MULTI)) |
S2 映像 |
5 系統(VTR1,VTR2,VIDEO,TV SOUND/DBS,DVD(MULTI)) |
コンポーネント映像 |
2 系統 |
D5 映像 |
2 系統 |
オーディオ出力 |
デジタル |
1 系統(光× 1) |
アナログ |
REC OUT 4 系統(CDR、TAPE/MD、VTR1、VTR2) |
プリアウト |
1 系統(7.1ch) |
ビデオ出力 |
コンポジット映像 |
2 系統(VTR1,VTR2) |
S2 映像 |
2 系統(VTR1,VTR2) |
モニター出力 |
コンポジット映像× 1、S2 映像× 1
コンポーネント映像× 1、D5 映像× 1 |
電源 |
AC100V 50Hz / 60Hz |
消費電力 |
630W(スタンバイ時0.9W) |
外形寸法(幅)×(高さ)×(奥行き) |
445mm × 177mm × 475mm |
質量 |
25.0Kg |
付属品 |
マルチブランドリモコン、単三アルカリ乾電池2 本、電源コード |
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ドルビー、デジタルはドルビーラボラトリーライセンシングコーポレーションの商標です。 |
* |
DTSは、デジタル・シアター・システムズ社の登録商標です。 |
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